JR松島海岸駅を降りると、真っ先に目に入る観光施設、それがマリンピアだ。週末には、泳ぐペンギンを一心不乱に眺めたり、恐る恐るアシカと握手する子供たちや、その姿を写真に収める親たちでにぎわう。
そのマリンピアで、運営する仙台急行(本社・仙台市)の若手社員を中心にリニューアルの必要性が話題に上るようになったのは平成13年ごろ。一番の理由は「老朽化」だ。
展示施設は昭和49年と55年に増改築された建物が中心で、すでに約30年が経過している。近い将来、発生が予想される宮城県沖地震を考えれば、建て替えが必要なことは間違いない。
また、集客のためにも新たな展示やパフォーマンスが必要という。「どの水族館も放っておけば来場者数は右肩下がり。本来は5年や10年間隔でリニューアルが必要」とマリンピアの川村隆専務。しかし、敷地を目いっぱい使い、自前の駐車場さえない現状では、これ以上の展開は見込めなかった。
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川村専務は「できれば松島は出たくなかった」という。マリンピアの本音は「公設民営の形をとった松島でのリニューアル」だった。建て替えも現施設の隣にある通称「グリーン広場」を希望していた。
「最近の水族館の多くは公立になっている。水族館の設備投資は多額な半面、もうけが少ない。民間経営だけでは難しいので、県や町と協力したかった」と川村専務は明かす。
だが、松島町とその周辺地域は特別名勝として保護規制があり、周辺には移転可能な場所はない。現在地で建て替えるとなると、約3年間は無収入の状態で、生物の飼育と、従業員の雇用を維持する必要がある。
県の支援も、厳しい財政状況下では困難だった。相談の窓口になった県地域振興課は「町内での建て替えが難しいことが見えてきた時点で、援助などの話は進んでいなかった」という。
さまざまなマイナス条件が重なった結果の移転決断は、必然だったのかもしれない。
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今後、移転計画はどのように展開するのだろうか。移転先の有力候補地に挙がっているのは開発が進められている仙台港の背後地だ。ここでは今年9月に「三井アウトレットパーク仙台港」がオープンする。
「アウトレットパークとの相乗効果は大きく、マリンピアとしても仙台市としてもいい決断なのでは」とみるのは、宮城県の観光に詳しい宮城大学事業構想学部の宮原育子教授だ。
仙台市の梅原克彦市長も「大変うれしい。仙台市としても積極に働きかけていきたい」と記者会見で述べ、積極的な姿勢を見せている。
マリンピアはイルカのパフォーマンスなどを目玉に、リニューアル初年度の入場者を120万人と見込んでいる。
ただ、課題も多い。仙台港背後地はすでに企業なども多く進出しており、残された土地は少ない。広い土地を確保するには土地所有者との交渉が必要になる。移転に見込まれる総事業費約100億円の資金調達も頭が痛い問題だ。
一方、観光の人気施設を失うことになる松島町。町企画調整課は「なんとか残ってほしかったが至らなかった。どうしようもない」とあきらめ顔。ある幹部は「もう終わったこと」とつれない表情を浮かべる。
だが、宮原教授は「影響がないわけではないが、松島観光でマリンピアだけを目指してきた人は少ない」と指摘する。「これを機会に、松島、塩釜、仙台港という臨海地区をつなぎ、移転後のマリンピアを含めた新たな観光の展開を図ってはどうか」と提案している。
■マリンピア松島水族館 昭和2年に松島水族館として開設、44年に仙台急行が経営を引き継ぎ、累計来館者は約2000万人を数える。ただ、61年度の約83万人をピークに来館者は減少傾向にあり、ここ数年は35万人前後で推移している。敷地面積は約7400平方メートルで、福島県いわき市の「アクアマリンふくしま」(5万6000平方メートル)や、秋田県男鹿市の「男鹿水族館GAO」(2万平方メートル)など東北各地の水族館に比べるとコンパクトな作り。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080712-00000013-san-l04
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80年もの歴史がある水族館には、今後も生き残ってほしいですね。
松島町ホテル宿泊施設情報
http://touhoku.jyoukamachi.com/d27.html




